ロハスの思考 福岡伸一著


ロハス、Lifestyles Of Health And Sustainabilityの頭文字をとった言葉だ。
健康と持続可能性に配慮したライフスタイル。

福岡氏はこれを以下のように説明する。
「ロハスとは、ある種の思想改革である。つまり、これまで私たちを支配しようとしていたファストフードと言う名の加速、あるいはグローバリゼーションと言う名の均質化に対するパラダイムシフトである。線形的な加速から、円形的な循環を模索する思考と言ってもいい。言い換えるなら、閉じられた思考を開く思考である。」

それは、自分の健康と地球の環境に配慮した生き方そのものである。

この本は知的刺激に満ちている。

例えば、

「全てのものは有限である。たとえ太陽エネルギーであっても。あと50億年以内に太陽は赤色巨星となってその最後を迎える。このときが地球と私たち生命系のジ・エンドである。」

太陽がなくなる?
まさに、有限だ。

また、私たちがなぜ食べ続けなければならないのか明確に教えてくれる。
「私たちが食べたアミノ酸は体内で燃やされてエネルギーとなり、燃えかすは呼気や尿となって速やかに排泄される」。。。のではない。
食べたアミノ酸は瞬く間に全身に散らばり、その半分以上が、脳、筋肉、消化管、肝臓、膵臓、脾臓、血液などありとあらゆる臓器や組織を構成するたんぱく質となる」のだ。
私たちが食べ続けなければならない理由は、この流れを止めないため。
明快だ。
実験したのは、シェーンハイマー。
二重らせんの発見のほんのちょっと前、動的平衡系としての生命観は捨象されてしまっている。。。

市販のサンドイッチの消費期限が36時間もあるのは何故か?
普通は微生物が増殖し腐ってしまう。
パッケージのラベルを見てみよう。
我々がサンドイッチを作るとしたら決して使わないものが入れられている。
それは、ソルビン酸。
微生物の疑似餌だ。
微生物はこの疑似餌を本物のエサと間違えて取り込み、その結果、増殖に必要な代謝プロセスがブロックされる。
致命的ではないが、ヒトの生命現象に、わずかとはいえ干渉する。。。

知らなかった。。。
面白い!

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